はじめての夜勤(老人ホーム)

私が介護の仕事ではじめて老人ホームで夜勤体験したときのお話です。


完全個室型の老人ホームにて、はじめての夜勤。

とある利用者さんのお部屋には
何故かペット用のエサ箱とペット用の飲み水があった。


「 時々、猫が来るねん 」 


おばあちゃんが嬉しそうに言う。


けれどここは老人ホーム。
猫が無断で入れる隙間も、勿論、猫を飼っている人もいない。

「 そうなんですか 」 とニコニコ話を合わせていた私。

すると

「 小さい子もな、時々、走り過ぎてくんよ 」 

と呟くおばあちゃん。

私、内心 「 ひぇ~!!! 」 でしたよ。


どうもその手の話は苦手で、虫や昆虫よりも大嫌い。
虫や昆虫なんかはいいんですよ。実在するんだから。生きてるんだから。
けど、お化けとか正体不明の話ほど・・・・想像力を掻き立て、恐怖心を煽られるものはない。


こ・・・怖い話を聞いてしまった・・・。と、その利用者さんの部屋を出て
上の階へ上がる。誰もいないはずの廊下で、ヒタヒタと物音がする。

T字の廊下を突き当たり近くまで真っ直ぐ進む。
「いる・・・・何かが・・・誰かが・・・・」

うっすら、人影が見える。
しかも何やら動いてる。誰?

ドキドキしながら、物音のする左側へ近づく・・・・・・

ビクッッ!!!
体が一瞬、後ろに下がって、心臓が破裂しそうになるくらいドクンとした私。


よくよく見ると・・・・。


利用者さんが踊ってる・・・・・しかもパジャマ姿のままで・・・・・。汗


「 何してるんですか? 」

「 踊ってるの 」

「 こんな夜中にですか? 」

「 なんか踊りたくなっちゃって 」

「 寝ている方を起こしちゃ可哀想なんでお部屋に戻りましょう 」


ビックリした~、でもホッとした~と思いながら、事務所に戻り
一緒の夜勤の先輩に報告すると


「 あの方は夜中に時々、廊下で踊るのよねぇ~ 」


とあっさり言われました。


・・・・さ・・・・最初に教えておいてくれよ・・・・。

と、思ったのは言うまでもない。

日中は大人しくても、何故か夜になると行動的になる方もいます。
昼と夜の利用者さんの行動の違いにも、かなり勉強させられましたよ。